ラム肉のソテー 巨峰のソース
井野好子
一般社団法人日本ソルトマイスター協会代表理事、東日本料理学校協会会員、
料理研究家、食育インストラクター。
1994年より料理研究家・藤野真紀子氏のマキコ・フーズ・ステュディオに入り、
料理部門チーフとして働く。1999年に独立して、料理教室Blanc de Blancs
(ブラン・ドゥ・ブラン)を開く。
著書に「お塩ひとつでシェフの味」(PHP研究所)
「わっ、かんたん!人気のおかず」
「わっ、かんたん!人気のイタリアン」
「わっ、かんたん!人気のひとりごはん」(学習研究社)
「野菜たっぷりのスープとシチュー」(成美堂出版)
「幼稚園に持っていきたい 基本のおべんとう」(新星出版社)など多数。
付け合わせのガルニチュールは季節のお好みのお野菜で
●肉と魚の塩の下準備の違いをご存知ですか?
ラムの固まり肉は調理をする30分前位には冷蔵庫から出して室温にしておきます。
固まり肉の調理をする場合の鉄則です。中が冷たい状態では外側との温度さがありすぎて、中が生焼けになってしまうからです。
焼く直前に肉の全体に塩、こしょうをすり込み、フライパンにオリーブ油を熱して強火で全体に焼き色を付けてから、オーブンで10分(グラム数で焼き時間は変わります。肉を押してみて、ぶにょぶにょでなければ良い)、そのまま自然に熱が下がるのを待つ。(切った時に、美しいロゼ色にさせる事が出来ます。)
前回のお魚の下準備では、20分以上前に魚に塩をすると書きました。塩の脱水効果により、余分な水分を排出させ、魚の生臭みの原因となるドリップを出してしまうのです。
と同時に、水分が出る事で魚の身はプリッと締まりますので、よりおいしくお魚を仕上げる事が出来るのです。
逆にお肉の場合は、あまり長い時間、塩をしてしまうともともと、魚より水分の少ない肉は逆に固く、ぱさついてしまう原因になります。
そういった観点で肉に使用する塩は、短時間で肉の味わいに負けない塩気を素材に浸透させる事のできる塩、短い時間で素材全体になじみやすい塩を選択します。
( photo by M.Hirabayashi)