長崎県対馬市

2013.09.14

ソルトマイスター便り

「食育」の観点から、日本各地の隠れた美味しい「塩」と「特産物」や

「郷土食・行事食」についてご紹介していきます。

今回のご紹介は長崎県対馬市です。

[アクセス]

海から
フェリー                空から
●博多 ⇔ 厳原 1日2往復       ●福岡 ⇔ 対馬
(壱岐寄港 4時間0分)           ANA便 1日4往復(30分)
●博多 ⇔ 比田勝 1日1往復      ●長崎 ⇔ 対馬
ジェットフォイル「ヴィーナス」      ANA便・ORC便
●博多 ⇔ 厳原 1日2往復        1日2〜5往復(35分)
(壱岐寄港 2時間15分)

●対馬ってどんな所?

対馬から博多港(福岡県)まで海路約132km、お隣の国韓国(釜山)まではその半分
以下の約50kmの近さにあります。
気温は長崎より平均1〜2度ほど低く、特に冬は、大陸からの季節風が強く、厳しい気
候になります。
全島200〜600km、東西18kmの細長い島。海岸線の長さはなんと!915kmにもなります。
島しょ数は、対馬本当を除き107もあり、うち有人島が5つあります。

対馬市が*環境王国の認定を受けています。

*環境王国…優れた自然環境のもと、安心できる農産物の算出に適した地域であるとして認定されたもので「官」「民」が一緒になり環境保全に努め、未来に継ぐことを目的に活動する地域の証です。

●対馬の特産品

[春]
3月頃は、ひじきなどの海草類が生え始め、マダイ、マアジ、マサバなどの魚が最盛期
を迎えます。特に特定の海域で獲れる脂ののったマアジは「対馬てっぺんアジ」
としてブランド化されるほどのおいしさです。
対馬海域西沖で獲れる穴子は、脂ののり、身の室ともに格別で、対馬の特産品の一つ
です。そして、4月からは紫うにの漁が始まり、濃厚で磯の香りのする味を楽しめます。
また対馬は、原木しいたけの名産地。寒暖の差が大きくなる10月頃から3月頃にかけて
最盛期を迎えます。地元では、時期により「秋子(あきこ)」「春子(はるこ)」と呼び
分けています。

[夏]
対馬の夏の風物詩漁り火(いさりび)。対馬は一年を通してイカ釣り漁が盛んで、その
イカ釣り漁船の光が列をなしている様はとても綺麗です。夏の時期はケンサキイカが
多く水揚げされ、刺身や干物にして食べられる。また対馬ではタチウオが多く獲られ、
夏の時期には大型のものが曵き縄釣りなどで丁寧に揚げられ、身が熱くつややかな銀
色に包まれたものは「銀太(ぎんた)」というブランド魚として人気です。

対馬ではハウス栽培でアスパラガス・ミニトマトの栽培が盛んに行われて、夏の時期
は最盛期を迎えます。

[秋]
対馬は、ニホンミツバチだけが生息する唯一の島です。セイヨウミツバチに比べて外
敵や災害に高い抵抗力を持っていて性格も穏やかで、飼育に適していると言われてい
ます。
3月頃のツバキやツツジ等から、10月頃のソバの花の蜜が混じり濃厚な蜂蜜が出来上が
ることから、「百花蜜」と呼ばれています。
採蜜は、ソバの花が咲く9月下旬頃から10月下旬頃に年一回行われます。ただ、採蜜の
量はとても少なく対馬の蜂蜜はとても希少にものなんだそうです。
機会があったら、是非対馬の蜂蜜「百花蜜」を是非、味わってみたいですね。

対馬は「原木しいたけ」の名産地でもあります。対馬産の原木(コナラ、クヌギ、アベ
マキ)を使用し、無農薬で栽培され自然の恵みがたっぷり。
対馬産のしいたけを乾燥した乾燥しいたけは、長崎県全土の99%を占めていて、特に肉
厚のどんこしいたけは良質で、全国の品評会においても高い評価を受けている対馬自
慢の特産です。

秋の風物詩として対馬で有名なのが、「ソバの花」が畑一面に咲き誇ること。
そのソバの実かせできたソバを「対州そば」といい対馬では昔から親しまれて来た郷
土食です。対馬の「ソバの実」は本土のものと比べると小粒ですが、風味が強く、味、
食感、品質においても全国のそば通たちに高い評価を受けているそうです。
都内で「対馬のそばの実」からできたそばを食べられるお店てあるのでしょうか?一度、
頂いてみたいですね。

秋の海は、夏から続くケンサキイカの漁が盛んです。また、秋のもう一つの味覚がカ
マスです。特に干物として加工されています。晩秋になるとアラの水揚げが始まり、
高級食材として、アラ鍋や刺身などで食べられ冬の到来を知らせてくれるのです。
[冬]
対馬の冬の海は、やはりアマダイ。四季を通して水揚げされるますが、秋から春先に
かけて漁獲量が上がります。対馬最北の町、上対馬町で水揚げされた質の良いものは、
長崎県のブランド魚「紅王(べにおう)」として出荷されています。島外でも高い評価
を受けていて、鮮やかな紅色で、丸みを帯びた厚い身は、柔らかく、刺身はもちろん
焼き物や高級干物としても人気があります。
対馬のぶりは、一本釣りや定置網・飼付け漁などの沿岸で漁獲されてるとともに、養
殖でも生産量が多い。特に冬は「寒ブリ」と呼ばれ、最も脂が乗っておいしい時季。
対馬の自慢の魚です。

対馬は四季を通してイカが釣れます。冬から春にかけて旬を迎えるのが、イカの王様
アオリイカ。肉質は柔らかく、甘みがあり、水イカとも呼ばれ、身が透明なので刺身
などで賞味されます。またこの時季、スルメイカも獲れ、干物などの加工品として賞
味されます。
サザエとアワビは、対馬では11月から12月下旬までの禁漁期以外は、ほぼ通年漁獲さ
れています。冬から春先にかけてカジメなどの芽吹く頃で、身の質が上がりおいしく
なるそうです。

また、対馬の南端に位置する集落「つつ」。つつ地区では温暖な気候を活かして、温
州みかんと平みかんを栽培しています。対馬でみかんといえば「つつみかん」という
ほど地元に根付いた特産品です。

●対馬には「国選択無形民俗文化財」の赤米があるのをご存知ですか?

対馬赤米の歴史
日本には太古の昔より稲の在来種即ち野生種がなかったことは統一した学説であり、
中国の江南地方より朝鮮を経て、あるいは海を越えて日本に伝来したものであろうと
言われています。考古学初靴調査の結果、縄文後期(二千五百年前)には日本に渡って
いたと言われています。
文献史上にはっきりと赤米が記録されているのは、聖武天皇天平年間です。(734
年)足利時代には大唐米という名で赤米の存在を記録しています。この頃の「つつ」の
記録では、天童法師がもたらした米と宣伝しています。
現在赤米が神の米として現存しているのは「対馬つつ」と「種子島」と総社(岡山)
の三カ所であり、いずれも日本型赤米です。「つつ」の赤米はこれまで頭仲間によっ
て共同耕作され1年交代で管理を受け持って来ました。その年の「受け頭」は神事用と
食事用のみに赤米を植え、旧暦1月10日種籾を神として次年の当番の家に頭受神事を行っ
て引き継いでいます。頭受け神事は一年中の祭りのハイライトであり、機会があれば
是非参観してみて下さい。
九月上旬赤米の花の が長く伸びて、真っ赤な色をして夏風に揺らいでいるのを見
ると一気に古代へ逆行したように赤米の伝来と神々の生活がいきいきと現代の私達の胸の
中によみがえってくるような不思議さを感じることが出来ます。

[対馬に関する情報は以下にご連絡下さい。]

対馬市役所    http://www.city.tsushima.nagasaki.jp/
長崎県対馬市厳原町国分1441
TEL0920-53-6112
対馬観光物産協会 http://www.tsushima-net.org/
長崎県対馬市厳原町国分1441
TEL0920-52-1566〒817-0022 長崎県対馬市厳
原町国分1441 TEL 0920-52-1566

富ヶ浦天然塩工房

上対馬の 錦塩(GIN JIO)

対馬海流の海水だけを原料とし釜炊き、天日干しで作ったお塩で、

上対馬の昭和初期の製塩方法を再現して出来た塩。

その味わいは雑味のないすっきりとした塩味です。

ほんのりとした塩味をつけたい料理やデザートなどにとても合います。
塩粒ががかなり細かいので素材に馴染みやすく、また均等に振る事ができます。

錦塩の製塩方法

(1)海水を炊いてかん水を作る(かん水=高濃度の塩分水)。

(2)かん水を天日干しで結晶にする。

(3)出来た結晶を集める。

(4)結晶の水気を取る。

(5)結晶を天日干しで乾燥させる。

(6)結晶をひき臼で砕く。

商品の詳しい情報や販売は

富が浦天然塩工房
長崎県対馬市上対馬町唐舟志565-1
TEL0920-86-4112